民主党 衆議院議員 小川淳也
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〜会議録(2019年11月13日厚労委員会)〜

○小川委員  野党共同会派の小川淳也です。

 まず、加藤大臣、念のためお聞きします。公金、公権力に対する疑念が高まっているようですので。

 加藤大臣のお地元から、いわゆる桜を見る会への参加者数というのは相当数あるんでしょうか。

○加藤国務大臣  ちょっと数字そのものは私自身把握しておりませんが、私自身も桜を見る会に出席をしておりますので、そういった機会に地元の方、知っている方に会う機会はありました。

○小川委員  既に、午前中の文科委員会かと思いますが、萩生田大臣もそのような御答弁のようであります。

 参加者については、加藤先生の事務所で取りまとめるというようなことは行っておられますか。

○加藤国務大臣  これは委員御承知のように、この参加者というか、案内状自体は内閣府から発出されるということで、私どもが一定、例えば券を持って配るのとは全く違う仕組みになっているので、あくまでも内閣府において発出されている、こういうことであります。

○小川委員  最終的に内閣から案内状が届くに当たって、加藤先生の事務所で案内先等について調整を行う、連絡を行う、取りまとめを行うということはございませんか。

○加藤国務大臣  私のところで取りまとめを行うということはありません。

 ただ、いろいろな方からこの話を聞かれて、こういうものがあるからぜひ行きたいとか、まさに陳情ベースで個々にあるそういったものは、普通の陳情と同じように、多分事務所で処理しているのではないかなというふうに思いますけれども。

○小川委員  橋本副大臣、いかがですか。同趣旨のお尋ねです。

○橋本副大臣  私も副大臣として、ないしは政務官のときに桜を見る会に行ったことはありますし、そのときにいろいろな方にお目にかかったことはございます。

 また、これも大臣同様の答弁になろうと思いますが、取りまとめそのものは、内閣府ですかね、の方でされているというふうに承知をしております。

 また、行きたいというお話そのものを伺ったこともあると思います。

○小川委員  小島政務官、同趣旨のお尋ねです。

○小島大臣政務官  私の方も、事務所から整理をしておりません。

○小川委員  加藤大臣、もう一つお尋ねします。

 石破先生は既に、党役員でおられたときに、役員には何か特別枠のようなものがあったということを公に発言しておられますが、総務会長を御経験ですので、その点についてもお聞かせください。

○加藤国務大臣  いや、枠という、そういった認識はしておりません。枠があったという認識はしておりません。

○小川委員  加藤大臣、御飯論法という言葉の生みの親でもあられるわけで、その点、言葉尻は置いておくとして、よく質問の趣旨を踏まえて御答弁いただきたいんですが、枠というのは、つまり、大体何人ぐらいでしたら加藤先生の関係者を受け入れるよという内々の指示であり、暗示でありという意味でお聞きしています。実態としてそれがあったのかなかったのか、明確にお答えいただきたいと思います。

○加藤国務大臣  いや、だから、今の委員の御質問は、具体的に、例えば五十人とか百人とかいう枠があって、それを踏まえてやっていたのか、そういう質問ですから、最初に申し上げたように、五十人とか百人とかいう枠を設定されて、そういった話をいただいたことはありません。

○小川委員  その信憑性については随分と疑念は高まっていますから。これは通告していませんから、しかし、よく一度事務所にお尋ねをいただいて、整理をお願いしたいと思います。

 同時に、加藤大臣は官房副長官もお務めでしたから、こういった政府のいろいろな取りまとめのそれこそかなめになる方であります。それも含めて、いろいろと説明をお願いしなければならない面が多々あろうかと思いますので、ぜひその点もあわせてお願いをしたい。

 それから、きょうは急なお呼び立てで恐縮でしたが、内閣府から官房長にお越しをいただきました。ありがとうございました。

 昨日までの国会での御答弁と、昨夜からけさにかけての報道と、ちょっと食い違いがあるのではないかと思いますので、これも念のためお尋ねをいたします。

 総理は国会で、桜を見る会に関して、私は主催者として挨拶や招待者の接遇は行うが、招待者の取りまとめなどには関与していないという御発言をなさっています。

 一方、昨夜からけさにかけて、安倍晋三事務所の名義で、参加者募集の御案内なる文書が確認されているようです。出席を御希望される方は、別紙申込書に必要事項を記入の上、安倍事務所又は担当秘書まで御連絡くださいますようよろしくお願い申し上げますというやりとりになっています。

 そこで、お尋ねです。

 政府として取りまとめを行うに当たって、安倍晋三事務所から、誰々に、何名も含めて、連絡をしてくださいという事務的な連絡はありましたね。

○大塚政府参考人  お答えをいたします。

 桜を見る会、こちらは、これまでもるる答弁申しましたとおり、内閣府、内閣官房におきまして取りまとめを行っているものでございまして、その過程で、各省庁等からの意見を踏まえて、幅広く御招待をしているものでございます。

 一方で、今委員御紹介のございました事務所のブログ云々については、ちょっと私は承知をしてございません。

 ただ、申し上げましたとおり、各省庁等の意見を踏まえて、内閣官房、内閣府において取りまとめているものでございます。

○小川委員  各省庁などの中に安倍先生の事務所は入りますか。

○大塚政府参考人  あくまで私どもは、各省庁等からの取りまとめを行っているものでございます。

○小川委員  各省庁等の中に安倍先生の事務所は入りますか。

○大塚政府参考人  お答えいたします。

 各省庁等から出すこととしておりますが、ただ、各省庁は各省庁それぞれで、またいろいろな各方面からさまざまな推薦をいただくような形になっているものと推測されます。

 私どもは、あくまでも各省庁等から推薦をいただいているものでございます。

○小川委員  ないならないで明言してください、安倍晋三先生の事務所からの連絡はないと。ないならないで、ここで明言してください。

○大塚政府参考人  ただいま申し上げましたように、私どもはそれぞれの各省庁等から伺っておりますが、それぞれの先でまたどういった形でのいろいろな推薦手続、プロセスをたどっているか、私は承知をしてございません。

○小川委員  大変苦しい御答弁ですかね。

 もう一点お聞きします。

 この明らかになったと思われる申込書類には、御夫妻で参加の場合は配偶者欄を御記入くださいとあります。参加される方が御家族、知人、友人の場合は別途用紙でお申し込みください。つまり、コピーして利用してくださいと書いてある。

 そうすると、昨日の官房長の御答弁ですが、この行事は、あくまで功労者、さまざまな公的分野における功労者をお招きし、御慰労するという趣旨のようであります。

 同時に、官房長は既に、後援会云々は功績、功労云々とは直接は結びつかないと御答弁されています。

 そうしますと、こういう形で仮に御家族、知人、友人を幾らでも、コピーですから幾らでも招待できるわけで、これは本来の趣旨と異なりますね、この行事の趣旨と。

○大塚政府参考人  今お手元で委員がごらんになっておられますものが、私、ちょっとどういうものか、つまびらかに承知してございません。

 一般論で申し上げますれば、桜を見る会は、功績、功労のあった方、それから御本人の配偶者、それからその同伴者につきましても一定の範囲で認めているところでございます。

○小川委員  この際、疑念が高まっていますので、その一定の範囲について明確にしていただく必要があると思います。

 委員長にお願いをいたします。先ほど来官房長が御答弁されている各省庁等の中身について、詳細な説明を委員会として求めていただきたいので、理事会での御協議をお願いしたい。

○盛山委員長  理事会に諮ります。

○小川委員  いま一点、最後にしますが、一万八千人近くに参加者数が相当膨れ上がっているようです。参加者数を含めた名簿の廃棄をしたということを言われているようですが、ちょっと考えられない対応だと思います。

 個人名の特定は要求いたしませんが、例えば県別に、各県からそれぞれどの程度の人数が参加したのか、これも資料要求したいと思いますので、御協議をお願いします。

○盛山委員長  理事会で諮りたいと思います。

○小川委員  けさの理事会で御説明をいただいた議事録等についてもお聞きをいたします。

 まず、河西さん、連日の御対応ありがとうございます。

 高齢者在職老齢年金制度の見直しに係る重要な論点であります。つまり、この制度を見直すことは高齢者の就労意欲を増すということが重要な根拠になっていたはずです、一連の国会答弁等で。ところが、けさ明らかにしていただいた最終議事録をつくる過程において、まず初動段階、内閣官房から経団連に、その発言、これでいいですかと確認するその初動段階において、既に中西会長の発言、勤労意欲を減退させる、つまり、在職老齢年金制度が高齢者の勤労意欲を減退させるとの議論があるが、それは経営者の目から見るとそんなことはないのではないか、働く意欲にかかわる話ではないのではないかという重要な発言が、初動段階、最初の段階でドラフトから落ちています。

 その経緯と理由について御答弁をお願いしたいと思います。

○河西政府参考人  お答え申し上げます。

 公表された議事録につきましては、一言一句、全て発言されたとおりに書かれているものではございません。

 在職老齢年金につきまして、勤労意欲を減退させていないという議論につきましては、会議終了後の記者向けの説明会におきまして、働く意欲、勤労意欲は減退させていないという御意見が会議の場であったということを事務方から紹介させていただいております。そう紹介していますように、政府として発言を隠すような意図は全くございません。

 中西議員の発言につきましては、議事録案におきまして、慎重に検討という御本人の意図をきちんと記載しております。

 なお、議事録案に就労意欲を減退させないという発言を含めなかったことにつきましては、特段の理由はございません。

 当然でございますが、議事録の最終的な決定は議員側にしていただいているところでございます。事務局である以上、その要求に従って作業しているところでございます。

 中西議員につきましても、議事録案を送付して御確認をいただいておりまして、最終的に中西議員側から送付された議事録をそのまま公表しているところでございます。

○小川委員  今の御答弁、重要な点が二つあると思うんですが、記者ブリーフであえて担当者が数ある発言のうちこの発言を紹介したということは、この発言の重要性を極めて的確に認識しておられたということです、担当官が。これは国民に知らしめるべき必要な要素を含んだ重要な証言だ、発言だということを認識していたということです。

 加えて、二つ目の問題点は、今、ドラフト段階で議事録に掲載しなかったことに特段の意図はないとおっしゃったが、その説明では済まない。重要性を認識してあえて記者ブリーフしているわけですから、議事録の最初の段階、初動段階でこの発言を掲載して、広く国民に知らしめるべき対応をとるのが当然だと思いますが、この二点について、重ねて説明を求めたいと思います。

○河西政府参考人  繰り返しになって非常に恐縮でございますが、議事録案につきましては、各議員に対しまして確認をいただいた上で議事録を確定するところでございます。

 議事録案はあくまで議員側に対しまして送付して御確認いただくためのたたき台のようなものでございまして、その段階で当該部分が入っていなかったことにつきまして、特段の理由は、意図はなかったということでございます。

○小川委員  政策論として真面目に答えてください。この重要な論点を特段の意図なく落とすほど、霞が関は劣化しているんですか。担当者の資質は、管理職の資質は、特段の意図なくこんな重要な証言を落とすほど劣化しているんですか。

 では、本来、議事録に掲載すべき重要発言だった。その点、認めてください。

○河西政府参考人  議事録の掲載につきましては、あくまで議員側に最終的な決定をしていただいておりますので、私どもといたしましては、そのとおりに議事録を作成し公表するということだと思っております。

○小川委員  本当に苦しい御答弁なんですが、理事会でも要求していますので、ちょっとこの議論は追って継続させていただきます。

 今、具体的に、この議事録作成のもとになった速記録の要求をしています。それから、重ねて、どういう判断で最初の段階で落ちたのか。そして、経団連から異議の申出があったにもかかわらず、どういう理由で最終的に落ちたのか。大きくこの三点を要求しています。

 午後、理事会を再開していただけると委員長にお聞きしておりますが、そこで速記録をまず公表することをこの場で公言していただきたい。

○河西政府参考人  お答え申し上げます。

 議事録につきましては、議員の皆様に確認をいただいてから公表する旨合意をしているところでございまして、その合意に従いまして、議事録を議員の皆様にお送りし、御確認いただいた議事録を公表しているところでございます。

 議員から了承を、御確認をいただいていない途中段階の速記録を開示することは控えさせていただきたいと思っております。

○小川委員  今、もうこれは午後の理事会を再開しても意味がないという御答弁でした。速記録の開示を要求していますから。今、もうここで開示しませんと言いました。

 委員長、これは理事会、どうしますか、お昼。

○盛山委員長  午前のこの委員会の後、理事会を再開して、そこで再度協議をしたいと考えます。

○小川委員  ぜひここは、委員長の指導力を重ねてお願いしたいと思います。

 加藤大臣、一言御答弁ください。

 これは、前回の質疑で、他者の発言だから言及、論評しないというお立場をおとりになった。しかし、大臣は委員としてこの全世代型社会保障検討会議に参画をされておられます。重要委員でしょう、ほとんどが最終的に厚生労働省の政策課題ですから。全て法案化をして国会に提出する責任は大臣にありますから。ちょっと、他者の発言だから関心がない、言及しない、論評しないでは済まないと私は思います。

 したがって、お尋ねです。

 この在職老齢年金制度の見直しにおいて、これが就労を促進するのか否かというのは極めて重要な論点です。その論点にかかわる発言者がいた。しかも、それは経営側、経営団体の我が国のトップであった。極めて重要な立場にある人間が重要な趣旨の発言をした。そのことが議事録のドラフト段階から落ちている。経団連からクレームがあったにもかかわらず、最終的に押し切って落としている。これは大変にゆゆしき事態だと思います。

 厚生労働大臣として、これは見識にかかわる問題ですので、一連の経過に対して、警鐘を鳴らすなり、あるいは私は抗議すべきだと思う。事務局に対して、厚生労働大臣として、正確に、必要な趣旨を落とさず漏らさず議事録に掲載すべきだという抗議をしてしかるべきだと思います。大臣の見識を一言聞かせてください。

○加藤国務大臣  まず、私は、論評しないとは言っていません。言及することは……(小川委員「いや、もう御飯論法は結構ですから」と呼ぶ)違います。他者の発言について私がどう言ったかということはしない、これがルールだと言っただけでありまして、それについて、例えば、今委員の言われた視点が議論においてどうなのか、発言じゃないですよ、そういった視点の議論は大事なことは我々も十分承知をしていますが、ただ、私が申し上げたのは、その場で他者の意見が、ばらばらで言ってしまったらますますわからなくなるから、それはルールで統一している、これは別にこの検討会議だけではなくて、さまざまな検討会議はそうやっていますよということを申し上げたにすぎません。

 それから、それ以上については、私は経緯、経過は知らない立場でありますから、どういう経緯でどうなったか、そこはしっかり内閣府の方で、あるいは内閣官房になるんですか、しっかり説明をしていただくべきものだというふうに思います。

○小川委員  いや、不十分ですよ。厚生労働大臣として一言見識を述べるべき場ですよ、これは。内容の重大性に鑑みて、手続の瑕疵に鑑みて。

 大臣、この間もそうでした。どういう経緯かわからない、どういう議論か私は知らないからとよくおっしゃいますが、これは理事会でさんざん議論になっていることも知らないんですか。

○加藤国務大臣  今言ったのは、理事会の議論ということを私は申し上げたのではなくて、内閣官房と中西委員との間でどういうやりとりがあったのか、そういうことは承知をしていないから、その辺も含めて内閣官房からしっかり説明すべきだということを申し上げているにすぎません。

○小川委員  まさにそこが理事会で議論になっているんですよ。

 小島政務官、大変恐縮ですが、いつも理事会に御陪席をいただいて、ありがたく、敬意を持ってお迎えをしております。時に、与野党協議の場ですから、議論が激しくなったり、いろいろと政務官に御負担をおかけしていることも自覚をしているつもりです。

 しかし、政府を代表してあの場にいる。そして、理事会で重要な協議が行われている。大臣は、いつもそれを知らない、存ぜぬとおっしゃる。政務官としての職責を果たしていないんじゃないですか。大臣に報告しているんですか、理事会でのいろいろな協議を。

○小島大臣政務官  逐一報告をしていますけれども、全般、大体九時から委員会が開会のはずが、理事会が延長しました。その中で、私がここに入ったら既に委員長が開会を宣言していたわけですよ。だから、入ってすぐ委員会ですから、どうやって説明するんですか。私はその間、ちゃんと、ここに入るまでに事務官の方へ伝えております。そういうことをこの前はっきりと申し上げたんです。ですから、時間がなかったわけですよ。

 そういうことはあなたもわかっているでしょう。九時からですよ、九時から開会なのに、理事会が九時を回ったんですよ。僕が入ったら、もうここで既に委員長が宣言でしょう。どうやって説明するんですか。だから、事務局へちゃんと言っていますよ、私は。その事実をはっきり言ったんですよ。(発言する者あり)

○盛山委員長  静粛にお願いします。

 小川君、御発言ください。

○小川委員  質問者を罵倒するようなただいまの政務官の御答弁はいかがですか、委員長。

○盛山委員長  小島大臣政務官に申し上げます。

 御発言、注意をしてというんでしょうか、言葉遣いに注意をして御発言していただきたいと思います。

○小川委員  政務官、いろいろと御負担をおかけしていることは事実ですから、それは私もよく自覚したいと思います。しかし、政務官には政務官の職責があります。

 しかし、最終責任は大臣にあると思いますよ。大臣が、不都合なことは何かといえば知らぬ存ぜぬで、そういう大臣の姿勢が政務官の今のような御答弁にもつながっていると私は思いますよ。これはちゃんと指導してくださいよ、大臣としても。そのことも改めてお願いを申し上げたい。

 残念ですが、限られた時間の中で、当然、法案についてもお聞きしなければなりません。

 まず、大臣、医薬品とか医療機器に関してなんですが、日本からの輸出品というのは大体合わせて一・五兆ぐらいのようなんですね。一方、輸入は合わせて四・五兆ぐらいのようなんです。技術力等において決して引けをとる国だとは思えないんですけれども、なぜこんなに医療、医薬品に関してはいわゆる貿易赤字が多いんでしょうか。ちょっと所管の大臣として御見識をお聞きしたい。

○加藤国務大臣  今は、多分、医薬品と医療機器を足した数字を言われたんだと思いますので。

 これは私自身も、従前から、これだけ日本の技術力がある、創薬力もある、そういう国においてどうしてこういうことになっているのか、あるいは、国内で使われている医薬品の中でも海外の割合がかなり高い、こういう認識は持たせていただいているところでありまして、背景についてはいろいろあるんだと思います、分野別なところ、あるいは基礎研究の力、開発の力、あるいは開発から実際の製品につなげていく力。そういったものをやはり総合的に勘案しながら、今、AMED等も立ち上げて、そうしたことを補い、日本のそういった創薬あるいは医療機器の開発力を上げるべく努力をしている、こういうふうに承知をしております。

○小川委員  そういう意味では、今般の早期承認制度を含めて、革新的な創薬というんですか、先進的な薬の開発を含めて、いろいろと環境を整えるということは、日本の抱える産業政策としても、また患者対策としても一つ必要なことだろうと思います。

 ただ、ちょっと懸念するのは、健康被害救済制度というのがあるようですね。副作用等の請求件数、被害の救済の申立てはずっと右肩上がりなんです。したがって、これは指摘にとどめますが、いろいろと薬の開発等において特例制度を設ける以上、この救済制度も充実する必要があるのではないかと、私は昨日、事務的にも指摘しました。

 医薬品、製薬メーカーの売上げの千分の〇・二と聞きました、一万分の二ですか、一万分の二の金額をこの救済制度に対して拠出していただいているようです。これらを少々充実することも含めて、この被害、もちろん被害があってはならないわけですが、万一の際にきちんと補償なり、そういった安全装置も整えつつ創薬を推進していくということが必要ではないかと思いますので、指摘にとどめたいと思います。

 それから、一点ちょっと答弁を求めたいんですが、厚生労働省と製薬業界との健全な関係を疑わしめるような事態はあってはならないわけでありますが、今から三年前、厚生労働省から出向していた法制局の職員が、当時検討していた臨床研究法案の関係資料を知人である製薬会社の役員に対して漏えいしたという事案があったようです。

 これについて、処分は極めて軽い。国家公務員法の処分に該当しないんですかね、一番軽いと思われる訓告程度。厳重注意とか口頭注意より少し重いのかもしれませんが、いわゆる懲戒処分に該当していない。したがって、人事院規則で言う公開にも当たらないということで、私は重大事案だと思いますが、結果として、厚生労働省の職員が知り合いの製薬メーカーに関連の法案を漏えいしたというのは重大な事案だと思いますが、これはなぜ訓告程度なのか、しかも公表しなかったのか。

 極めて厚生労働省と製薬業界との関係性を疑わしめる事案だと思いますが、なぜこんなに軽い処分で、公表すらしていないのか。その点、御答弁いただきたいと思います。

○土生政府参考人  先生御指摘の事実関係につきまして御説明をさせていただきます。

 御指摘の事案は、平成二十八年一月に、厚生労働省から内閣法制局に出向しておりました参事官が、製薬会社の執行役員に対しまして厚生労働省から入手した臨床研究法案の関係資料を提供したというものでございます。当該職員につきましては、国家公務員法に定める守秘義務に違反するものといたしまして、平成二十八年十二月に訓告処分を行ったということでございます。

 処分につきましては、事実関係を精査した上で、事案の内容やその影響等を踏まえて厳正かつ公正に実施したものと承知をいたしておりまして、これに関連して定められております人事院の公表指針の内容を踏まえまして、当時は公表しないという判断をしたということでございまして、適切な取扱いであったものと承知をいたしております。

○小川委員  大臣、いかがですか、今の御答弁。これは一般論として認めていただけますよね。製薬業界と厚生労働省との間に不適切な関係を疑わしめるような事案はあってはならないわけで、この点については厳しく処していくと一言おっしゃってください。

○加藤国務大臣  その点も含めて、我々が厚生労働行政を行うに当たって、そうした懸念が持たれないようにしっかり対応していく必要があるというふうに思います。

○小川委員  最後に、これは現場の薬剤師さん、地域の医薬を支えておられる薬剤師さんからの声ですので、一部代弁をさせていただきますので、ちょっと今後の方向感等について御答弁をいただいて、質疑を終えたいと思います。

 まず一点目。薬局には、責任者たる管理薬剤師さんがいらっしゃる。そして、例えばですが、みずから複数の店舗を経営しているような場合がある。しかし、管理薬剤師は、みずからが担当する店舗以外の業務は行えないことになっている。したがって、例えば休店日、休業日、あるいは閉店時間以降、これだけ人繰りが難しい時代ですから、人材確保が容易でない時代ですから、みずから経営する他の店舗の応援業務に閉店時間、休業日等に入りたいと思っても、規約上なかなかこれが難しい。この点について、ぜひ一定の合理的な範囲での許容範囲、規制緩和をしてくれると現場は助かるという話があります。

 それからもう一点。今度、地域連携薬局というカテゴリーをつくられるわけですが、地域事情はさまざまですから、余り限定的に規定されると柔軟な運用ができなくなるのではないかという声があります。この辺も含めて御答弁をいただきたい。

 最後に。年間一万五千人ぐらい薬剤師試験、薬剤師の国家資格の試験を受けているようですが、合格者が一万人ということですから、極めて相当程度の専門知識があるが国家資格に合格していない方々が年間五千人ぐらい生まれるということになります。この方々については、一定、補助業務的なことを行わせることを検討してはどうかという声があります。この点、ぜひ、あわせてになりますけれども、御答弁をいただきたい。

 また、委員長、大変恐れ入りますが、定足が満たされているのかどうか、ちょっと御確認をいただきたいと思います。

○盛山委員長  速記をとめてください。

    〔速記中止〕

○盛山委員長  速記を起こしてください。定足数を満たしたようですので。

 樽見厚生労働省医薬・生活衛生局長。

○樽見政府参考人  それでは、恐縮ですけれども、まとめて御答弁をさせていただきます。

 薬局の管理者が、当該店舗の閉店時、ほかの薬局で業務ができるようにならないかという声でございます。

 その薬局の所在地の都道府県知事等が、薬局の管理者としての業務を遂行するに当たって支障を生ずるおそれがないと判断した場合に、例外的に他の薬局で従事することを認めるということになっているんですが、それの運用としまして、ことしの三月に通知を示しまして、そこで、薬局の営業時間外である夜間、休日に、当該薬局の管理者がその薬局以外の場所で地域の輪番制の調剤業務に従事する場合、あるいは、僻地において薬局の管理者の確保が困難であると認められるような場合に、当該地域に所在する薬局の営業時間外にほかの薬局に勤務する場合といったようなことを加えてお示しをしたところでございまして、薬局の管理が適切に行われるということが前提というふうに考えておりますけれども、必要な場合には、実態を踏まえて、判断基準を更に示していきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、地域連携薬局の要件でございますけれども、これは先ほどの桝屋先生の御質問のときにも考え方をいろいろ示しましたけれども、こうしたことをこれから省令で明確化していくことをできるだけ早くしたいというふうに思いますけれども、そうしたときに、地域の医療提供体制の確保を担う都道府県知事が認定をするということになっておりますので、都道府県知事の運用という観点からも、関係者の意見を伺いながら、具体的な要件を検討していきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、薬剤師の資格を持たない卒業生の方ということでございます。

 薬局の業務の中で、薬剤師の資格を持っておらない方ができる業務、あるいはやっていただける業務という言い方かもしれませんけれども、調剤補助業務というふうに言っています。調剤補助業務については、ことしの四月に、薬剤師が調剤に最終的な責任を有することを前提として、薬剤師以外の者に実施させることが可能な業務の基本的考え方というものをお示ししたところでございますので、これに基づいてやっていただきたいというふうに考えております。

○小川委員  それでは、議事録問題、それから公的行事に関する疑惑、さらなる善処をお願い申し上げまして、質疑を終わります。ありがとうございました。

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