民主党 衆議院議員 小川淳也
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〜会議録(2015年3月24日安全保障委員会)〜

○小川委員  民主党の小川淳也でございます。大臣各位におかれましては、各委員会でいろいろと御指導いただき、感謝を申し上げます。また、中谷大臣は同じ四国でございまして、御活躍ぶりを大変頼もしく拝見いたしております。

 まず、大串委員の朝の御指摘にできるだけ重ならないように、質問が重ならないように気をつけながらお尋ねしたいと思いますが、テロ事件についてであります。

 岸田外務大臣は既に、たび重なる事態を受けまして、三月からさまざまな検討を行っておられるということのようであります。ちょっと参議院の審議によって質問時間も短縮されておりますので、足早に参りたいと思いますが、一点だけ。

 事件後、メールによってチュニジアの在留邦人に対して注意喚起、安否確認の連絡をしたということを、三月二十三日、昨日の十四時付の外務省のペーパーの中にそういう記述があります。

 これは、いろいろ検討されている中の一つとして、メールによる連絡体制ということもおっしゃっているわけですが、この実効性に関連してお尋ねしても、事務的にお尋ねしても、なかなか明確な回答が返ってこない。

 そこでお尋ねします。

 チュニジアには在留邦人は何名いるんですか。そのうち、何人に一斉メールは届いたんですか。

○三好政府参考人  お答え申し上げます。

 チュニジアにおきます邦人数でございますが、届け出ベースで百六十六名でございます。このうち、一斉メールで連絡がつきましたのが約百件ということでございまして、これは御家族を含めますともう少し数は多いと思われますが、チュニジアに在留している方々の安否確認はほぼ行えたと思っております。

○小川委員  ほぼ行えたとまで評価できるかどうかはちょっと、よく検証していただく必要があるでしょうね。

 それから、メールアドレスを登録しないと連絡できないんでしょう。そういうことも含めて、岸田大臣、今ショートメールによる連絡手段も御検討中だとお聞きをしております。これはどうも北米とかそういうところが先行しているようでありますが、こういう、大変、注意喚起をさらに要するような地域についても速やかにお進めいただく必要があると思いますが、その点、御答弁いただきたいと思います。

○岸田国務大臣  先ほどの局長からの答弁で、在留届を出されている方に対しての対応を答弁させていただきましたが、それ以外に、短期滞在者に対しましてはたびレジという制度があります。これを活用しながら発信をさせていただきました。そして、たびレジ登録に基づいて邦人の安否確認も行った次第であります。

 それに加えて、今回、検討チームにおきまして、ショートメールシステムを活用した一斉メール発信制度を導入することを決定し、今御指摘にありましたように、北米そしてアジア、こういった地域に先行してその制度を導入させていただいている、こういった状況であります。

 この制度につきましても、おっしゃるように、アフリカ初め、地域を拡大し、徹底するよう努力したいと考えています。

○小川委員  この場ですから、改めて、この間の経過も含めて、少し指摘しておきたいと思います。

 百名という人数を確認できたのは、この答弁には間に合ったということですね。私は、けさの段階で、ゆうべから、ここに記述があるこれは何人に送れたのかという事実関係を聞いたときに、把握できない、現地の大使館に聞かないとわからない、その時点ではそういう答弁だったんですよ、けさにかけて。

 ということは、きのうの段階で、こういうメールを送りましたということをあえてこの対応ペーパーに大きく記述しながらも、その実効性については、管理が不十分だ、確認が不十分だと言わざるを得ないと私は思います。

 そういうことも含めて、ISの台頭以降、大臣も御認識だと思いますが、基本的に、いつどこで何があってもおかしくないという認識が必要ですよね。状況は変わった、時代は変わったという認識が私は必要だと思います。

 大串委員の朝の指摘にもありましたが、中東、北アフリカの危険情報をざっと、ちょっと遠目にごらんいただきますと、ほとんどが赤、黄色であります。それで、朝の指摘にもありましたが、チュニジアは比較的安定していると思われていたために黄色だった。しかし、まさにそういう地域も含めてテロリストには狙われるということからしますと、ちょっと具体的に指摘するのはどうかと思いますが、モロッコとか、今黄色ですよ。そういう地域についても、決して安全と言い切れる状況にはひょっとしたらないかもしれません。

 テロリストは今後何を考えてくるかということまで考えますと、この人質事件後も、例えばNSCでこういう対応について議論したとかいう経過は、確認したところ、どうもないようでありますし、そういう意味では、日本政府の緊要度、緊迫度が十分とはまだまだ言えないのではないかという感触を受けます。その点を指摘しておきたいと思います。

 それから、二点目は沖縄であります。

 午前中の質疑と重ならないように気をつけながらではありますが、中谷大臣、きのうの沖縄県知事の姿勢に対して政府側の反応がちょっと、言葉遣いを含めてでありますが、私は、注意を要するのではないかという観点から。

 日本は法治国家であるというふうに官房長官は答弁されている。そして、この期に及んでという言い方までされている。この期に及んでという言い方は大臣御自身もされたやに報道されております。

 確認ですが、今回の沖縄県知事の指示は、従う、従わないは別として、法律にのっとったものであり、また政府との間で交わされた許可申請書にのっとったものであり、決して違法なものではないと私は思いますが、その点、ちょっと確認させてください。

○中谷国務大臣  これは行政手続上の問題でありますので、当然、法律、規則に基づいて行われるべきだと思います。

 沖縄の、移設の事業につきましては、ボーリング調査を含めまして、岩礁破砕に係る手続については、沖縄県知事が定める漁業調整規則を踏まえて、県と十分な調整を行ってまいりました。

 これにつきまして、御説明しておりますけれども、アンカーを含むブイの設置に係る手続の必要性について確認したところ、同県から、他の事例を踏まえれば、ブイの設置は手続の対象にならない旨が事前に言われ、そして、海上ボーリングの調査に必要な岩礁破砕等に関する協議も行いながら、同県から、当該調査に係る許可の申請は不要であるという旨の回答も得ておりまして、工事の実施につきましては十分環境にも配慮しながら行ってまいっておりますので、これについて、文書によってこのようなことが伝わったということについては、私も遺憾だというふうに思っております。

○小川委員  大臣、遺憾は遺憾で結構です。

 お尋ねしているのは、違法な指示ではないんですねということを聞いています。違法ではありませんね。

○中谷国務大臣  漁業規則等にはそういった記述はあるということは承知をいたしておりますが、それには当たらないと認識しております。

○小川委員  いや、ちょっと言葉が過ぎると思うんですよ。日本は法治国家であるとか、この期に及んでとか。

 それで、昨年八月の仲井真知事からの許可書によれば、九つ条件がつけられています。大臣御案内のとおりだと思います。公益上の理由により別途指示をした場合は、その指示に従ってくれと。これは、防衛省、防衛大臣として、宛先は沖縄防衛局になっていますが、承諾したということでいいわけでしょう。

○中島政府参考人  今、委員の方から許可書についての御質問がありましたので、若干事務的なことがあろうかと思いますので、私の方からまずお話し申し上げます。

 確かに、六項めにおきまして、「漁業調整その他公益上の事由等により別途指示をする場合は、その指示に従うこと。」という項目があることは事実でございます。

 他方、今回の指示文書につきましては、先ほど大臣の方から申し上げましたとおり、我が方といたしましては、アンカーの設置それからボーリング調査につきまして、適切に県側と調整を重ねてきたということでございまして、現在、この指示文書なるものにつきまして確認及び精査をしているという状況でございまして、その後、適切な対応をしてまいりたいというふうに考えております。

○小川委員  入っているんですよ、別途指示があった場合にはそれに従うことという条項、条件が。

 そして、公益上の事由があるかどうかでありますが、今回、直接議論の対象になっています岩礁破砕に関する協議書によれば、確かに、わざわざ許可を求めなくて結構ですと、沖縄県知事側から、これも沖縄防衛局長宛ての文書でそのように明示されています。

 報道などで伺うところによれば、恐らく事務的なやりとりはいろいろあったんでしょう、県当局と沖縄防衛局との間で。しかし、交わされた公式文書によれば、この岩礁破砕に関しては作業内容が特定されています。何をもって許可の対象としない、許可が不要だと判断したかの根拠となる作業内容が特定されています。

 そこにはこう書かれています。二十一カ所の地点において、単管足場九カ所を設置する。加えて、スパッド台船、私も建設、建築に関して専門ではありませんので、ちょっと簡単に事実確認しましたが、要するに、足場を設置し、そして、ボーリングに資するんだと思いますが、台船を設置する。合計二十一カ所であるということが合意されているようであります。

 しかし、今回、沖縄県側の指摘は、巨大なコンクリートブロックを投下し、許可外の地域において、サンゴ礁の破砕を含めてさまざまな影響があるのではないか、その事実確認をさせてくれということを主張しているわけであります。これは大いに一定の理があると思いますが、大臣、御答弁いただきたいと思います。

○中谷国務大臣  このアンカーの設置につきましては、昨年六月からサンゴ類の分布状況の調査を行っておりまして、被度五%以上のサンゴの分布域、また直径が一メートルを超える大型サンゴを回避した位置にアンカーを設置して実施をいたしております。この場合に、公益上の理由ということについては、我々としては十分配慮の上、作業を行っているところでありますし、県内の他の事業と比較して、何をもって公益上の理由を害しているのか不明でございます。

 また、そもそもボーリング調査は、当該許可とは別の手続によって、許可不要行為であることを確認した上で実施しておりますので、この停止の指示が及ぶものではないと考えておりますが、海上ボーリング調査等は粛々と進めてまいる所存でございます。

○小川委員  きょうは質問時間がちょっと限られましたので。

 私は、実は二十年前に自治省に入りました。そして、希望いたしまして沖縄県庁に赴任をし、二年間県庁勤務をしながら、沖縄で社会人としての第一歩を切らせていただきました。

 やはりいろいろなことを感じたわけですが、折しも、九四年、九五年、おりました期間中に、小学生の女の子が暴行されるという事件が起き、その後、県民集会、そしてその流れの中でこの普天間の返還問題、当時の橋本総理それから梶山官房長官、私は県庁内でも末端の最前線の職員にすぎませんでしたから、いかに県当局と政府高官との間でハイレベルな協議、対話が行われているかは、つぶさにうかがい知ることはできませんでした。しかし、それにしても、政府の責任ある立場の方々が非常に意を用いて沖縄県側との対話、コミュニケーションに努めていることは容易に推察できる状況が当時の県庁内にもありました。

 加えて、大臣も自衛官の御出身でありますので、軍事的な歴史を含めてよくよく見識の高い方だと思いますけれども、言うまでもなく大変な地上戦にまみれ、三人に一人、四人に一人とも言われる方々が亡くなった地域であり、なおかつ、もっとたどれば、琉球王国としての大変誇り高い歴史を有する地域でございます。

 私は、あの地域で社会人としての第一歩を踏み出させていただいたということは、その後の私自身の公務員として、あるいは政治家としての務めに当たって多大な影響を、感受性、価値観に与えているということを自覚しております。

 そこで、幾つかの場面で主張も申し上げましたが、やはり昨年の総選挙の前後を挟んで、あるいは十一月の沖縄知事選の前後を挟んで、極めて現内閣の姿勢が豹変をし、そして現翁長知事を初めとした県当局に対しても極めて冷たい、仕打ちともとれるような対処をしてきた。そのことが今回もこれは色濃く影響しているのではありませんか。法的なことも大いに議論する必要があるでしょう。しかし、それにまさるとも劣らず、政治的な姿勢や、あるいは水面下のやりとりを含めた、利害が対立するとはいえ、一定求められる信頼関係に対する努力といいますか、それが不十分ではないかと私は感じます。

 防衛大臣も、外務大臣も、あの事件以降、九五年の事件以降、沖縄大使まで置かれているはずですよね、外務省におかれましては。であるならば、例えば今回のような事態も、場合によっては事前に相談があるとか報告があるとかいうことも私はあってしかるべきだと思います、通常の県と国との関係でいえば。仮に利害が対立するにしても。ですから、お尋ねするとすれば、今回の事案は、どの時点で沖縄県知事の指示を両大臣はお知りになったか。

 そして、その時期によっては、私は、申し上げたような、コミュニケーション、実質的な対話のチャンネル含めて、極めて不足しているということを指摘せざるを得ませんし、その背景には、政府がこれまでとってきた、知事とも会わない、交付金も削減するというような一連の事態が色濃く影響している。まず、法的な問題も大事ですが、この政治的なねじれなりコミュニケーションが機能不全に陥っていることについて善処する努力が大いに必要だと思います。

 その二点、御答弁いただきたいと思います。

○北村委員長  二人の大臣にお尋ねですね。(小川委員「はい」と呼ぶ)

 それでは、中谷防衛大臣。

○中谷国務大臣  私が承知をいたしましたのは、昨日二時半に知事が会見をいたしまして、その後の三時ごろでございます。

 私の思いにつきましては、もう十八年もかけて普天間の基地の危険性の除去ということで国と沖縄県と話し合いをしてまいりまして、やはりこの移設、いろいろな紆余曲折はありましたけれども、もう辺野古に移設をするというのが唯一の手段でありまして、私の気持ちとしましては、一日も早く普天間の危険性を除去しなければならない。

 そして、防衛省の職員も、時間をかけて丁寧に県サイドに埋立申請の手続を進めてまいりました。埋め立ての許可をいただく前に六回、沖縄県から事実の確認や、沖縄県の指摘事項などを踏まえまして、その都度、図面を変更し、許可をいただいて、行政的にはそれで埋め立ての許可をいただいたというふうに認識をいたしております。

 そういう意味におきまして、やはり何とか普天間の基地の危険性を一刻も早く除去しなければならない、そういう思いで今事業を進めているということでございます。

○北村委員長  岸田外務大臣、残余の時間が少ないので簡潔に。

○岸田国務大臣  こうした政治的にも重要な課題に当たっては、やはり関係者がそれぞれ意思疎通を図り、信頼関係を大切にしていかなければならない、これはもう当然の御指摘だと思っております。

 相手のあることではありますが、やはり、政府としましても、人間関係あるいは信頼関係、こうしたものを大事にしながら、丁寧に説明責任を果たしていく、こういった姿勢につきましてはこれからも大事にしていきたいと存じます。

 そして、今回の文書についていつ知ったかという御質問につきましては、昨日ですか、あの知事の記者会見が行われたということを、事務的に報告を受けて知った次第であります。

○小川委員  事柄の性質上、そういうこともあり得べしとはいえ、やはり、両大臣がこの重大な知事の決定を記者会見後にお知りになるということ自体が大変コミュニケーションのチャンネルが傷んでいるということの象徴であるということはあえて指摘をしたいと思います。

 そして、まさに中谷大臣が今おっしゃった、十八年かけてやってきたんだという言葉の中に、そろそろもういいんじゃないかというニュアンスを感じとりました。そこがまさに、沖縄から見た風景と政府の側から見た風景とで大きな乖離があるんだろうなということを想像いたします。

 いずれにしても、官房長官の会見含めて、極めて、この問題はもう終わったことだというふうに、意識的にだと思いますが、位置づけようとする発言とか姿勢を感じるわけですが、やはり、七四%の基地を負担してもらっているということは厳然たる事実ですよね。そして、沖縄で暮らされている方々にはいろいろな思いがある。そのことに寄り添って、悩みを共有してという配慮は、私は、感情的な問題とかというよりも、日本の防衛政策にとって極めて重要な一つの要素だと思います。

 そのことを改めて指摘し、残念ですが、文官優位規定、また集団的自衛権の三要件については次回の機会に質問申し上げることを念のため申し上げまして、ひとまずきょうは終わらせていただきます。ありがとうございました。

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