民主党 衆議院議員 小川淳也
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〜会議録(3月9日内閣委員会での質問)〜

○小川(淳)委員  民主党の小川淳也でございます。

 まず冒頭、こういう不正常な形で委員会の進行が進んでおりますことに強く抗議を申し上げたいと思います。

 どうぞ副大臣、政務官、国会外の御公務にお戻りをいただけたらと思います。

 委員長、お取り計らいをお願いいたします。

○河本委員長  何。

○小川(淳)委員  副大臣と政務官には、国会外の御公務にお戻りをいただけたらと思いますので。

 どうぞ。

○河本委員長  小川君、質問を続けてください。

○小川(淳)委員  あわせまして、大臣、それなりに、やはりこういう形で審議が進むということは私どもも不本意であります。大臣もある種のリスクをとってここにお見えだと思いますし、私ども質疑をする側にも、こういう不正常な形での質疑はそれなりのリスクが多いな、そのことを強く感じました。

 その意味では、これはお互いにとって非常に不幸な形ではありますけれども、事の経過から申し上げまして、きょう御答弁いただく内容等、後に簡単に訂正の署名に応じるということもいたしかねますので、その意味では慎重に御答弁をいただけたらと思います。

 まず、構造改革特区法案についてお尋ねをいたしますが、今、全国に何件、特区がございますか。

○渡辺国務大臣  現在、構造改革特区計画の認定を行ったものは九百十ございます。特区の全国化に伴い、オール・ジャパンで規制改革を実現できたというのがこのうち幾つかございますので、現在の特区は六百四件でございます。

○小川(淳)委員  九百十件承認をされて六百四件残っている、その残りについてはどういう事情ですか。その差というのは何ですか。

○渡辺国務大臣  先ほども申し上げましたように、全国展開をした結果特区の必要性がなくなったというのが、九百十マイナス六百四の差ですね。

○小川(淳)委員  その差というのは、すべて全国展開したということでよろしいんですか。

○渡辺国務大臣  大半がそうでございます。

○小川(淳)委員  それ以外に事情があれば、ここでお教えいただきたいと思います。

○渡辺国務大臣  事業の進捗がはかばかしくなく、取り消されたものが何件かございます。

○小川(淳)委員  事業の進捗がはかばかしくないというのは、どういう事例についてですか。

○渡辺国務大臣  例えば、第六回、平成十六年十二月認定のもので一件ございます。それから、第十回、平成十八年三月認定のもので取り消しが一件ございます。第十一回、平成十八年七月認定のもので取り消しが一件ございます。

 手元の資料ですとこれらが取り消し対象となっておりますが、その内容は、手元に資料がございませんのでお答えいたしかねます。

○小川(淳)委員  五年に一回の見直しの機会でございます。どういった事情でそれは取り消されたものがあるのか、あるいは、こちらの認定そのものに問題があったのかなかったのか、そうした事情についてお答えをいただきたいと思います。

○渡辺国務大臣  先ほど申し上げましたように、概括的に申し上げますと、事業者の方が予定していた事業がはかばかしく進まないがゆえに取り消されたということでございます。

○小川(淳)委員  いや、個別にお聞きしております、個別に。

○河本委員長  速記をとめて。

    〔速記中止〕

○河本委員長  速記を起こして。

 渡辺国務大臣。

○渡辺国務大臣  この三件のうち一件は、県や市町村の役割が変わったことなどによって取り消されたものがございます。あとの二件につきましては、委員の質問時間中にきっちりお答えをさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

○小川(淳)委員  その一件目の県、市というのは、どちらの事例ですか。

○渡辺国務大臣  間違って修正にならないように今調べているところでございますので、質問時間中にきちんとお答えをさせていただきます。

○小川(淳)委員  委員長に要望申し上げますが、五年に一回の構造改革特区法案の見直しでございまして、九百十件が承認をされて六百四件が現在も生き残っている。その差については、全国に展開したものもあれば、各般の事情により取り消されたものもあるということでございます。

 そこで、その各般の事情により取り消されたものについては、個別にその事例、そしてその事情についてよく検証をした上で、今回の五年間に一回の見直し、きちんと審議の上で明らかにさせていただきたい、いい見直しにつなげていただきたいという趣旨でございますので、それをお調べいただいた上で大臣の御回答をいただきたいと思います。

○河本委員長  速記をとめて。

    〔速記中止〕

    〔委員長退席、戸井田委員長代理着席〕

    〔戸井田委員長代理退席、委員長着席〕

○河本委員長  速記を起こしてください。

 渡辺国務大臣。

○渡辺国務大臣  先ほどの取り消しの三件でございますが、一つは、鹿児島県鹿屋市の特区、これは、ごめんなさい、これから行きますか、では、その鹿屋市の例から行きます。これは、市町村費負担教職員任用事業と称するものでございます。三十五人以上の学級に対し市が独自で講師を配置する予定だったものでございます。なぜこれが取り消しになったかといいますと、鹿児島県が三十人学級を実施したために必要性がなくなり取り消しになったという事例でございます。これが第十回であります。

 それから、第六回は、神奈川県藤野市、藤野町ですか、ここの申請したものでございます。不登校児童生徒等を対象とした学校設置に係る教育課程弾力化特区でございます。これは、残念なことに、小学校の統廃合計画があって、統廃合の中でこうした不登校児童を対象とした学校を設置していこうということだったのでございますが、地元が反対をしたために特区が取り消しになったという事例でございます。統合後の小学校で実施予定であったため、実施が不可能となってしまったという理由でございます。

 第十一回申請の中での取り消しは、長野市でございます。これは大学の特区なんですけれども、校地校舎の自己所有を要しない大学設置の事業であります。インターネットを使った大学として特区に認定されたのでございますが、この大学の設置認可が文科省によって不認可となってしまったということでございます。これは、今後も事業者の方が実施される予定が見込まれないということから特区取り消しになったものでございます。

○小川(淳)委員  大臣には早速お調べをいただきましての御回答、ありがとうございました。

 一件目につきましては、問題がないものと判断をいたしたいと思います。

 二件目については、地元の反対ということでございますが、この点については、今回の見直しに直ちに反映すべきものかどうかは別として、御検討を要する。こうした特区の認定に当たって、地元の協力も得ながら、これは国が認定するわけですから、十分円滑に進められるものかどうか、よく調整を要する課題だと思います。

 三点目につきましては、一方で特区と銘打って進めようとするのに、一方で文部科学大臣の学校設置の認可がおりない、これは大変、政府内では本来一致した対応を求められるはずであります。

 この二点目については、どういう観点から不登校に関する特区、地元が反対をしたのか。三点目については、大学の設置をなぜ文科省は認可しなかったのか。これが直接かどうかわかりません、今回五年に一回の見直しですから、九百十件のうちわずか三件しかなかった取り消しの事例ですから、この残り二件については少し事情を御説明いただき、今回の見直しに反映すべき点があるのかどうか御見解をお聞きしたいと思います。

○渡辺国務大臣  これも私、詳しく存じてはおりませんけれども、想像をたくましくするに、地元の小学校の統廃合計画、これに地元が反対をしたということなんですね。したがって、統合後の小学校で不登校児童を対象とした学校を設置し、不登校児対象の教育を行っていこうということが実施不可能となってしまったということでございます。

 御案内のように、特区計画というのは市町村が出してまいります。したがって、市町村の計画に対して認定の是か非かを見るわけでございます。この認定に当たっては、恐らく、神奈川県藤野市が非常に情熱を持って出してこられたんだと思いますが、統廃合計画が頓挫するというところまでは予測できなかったものと思われます。

 次に、長野市のインターネット大学の件でございます。大学の設置認可というのは、御案内のように文科省が行うものであります。昔は、大学の設置となりますと、山のような書類を積み上げていって、文科省のOBでもいないととても設置審査が通らないなどと言われた時代もあったのでございますが、御案内のように、設置基準が随分規制緩和をされまして、いつごろだったか忘れましたけれども、相当大学設置が、盛んに申請が行われるようになったわけでございます。そういう中で、一方において大学の倒産という事態も出てきているわけでありますが、特区は長野市が出したわけでございます。

 しかし、このインターネット大学の設置の認可というものは文科省が行うわけでございまして、手続としては、まず特区を長野市が申請し、それを認定する、この認定を受けた後で文科省が設置認可の可否を下す、こういうことだったと思いますが、どういう理由で不認可となったかは文科省にお聞きをいただきたいと思います。

○小川(淳)委員  大臣、非常に長時間の御答弁というのはこのケースにおいては有効な手だてだと思いますが、文部科学省とのやりとり、確かにあるんでしょう。しかし、認定を受けた市町村の立場に立って考えていただきたいんです。

 一方で特区の認定をいただきながら、一方で学校の設置そのものが認可されない、これは大変な落胆でしょうし、大変な痛手だと思います。また、構造改革特区を認定する側の信頼感にとっても大きな問題だと思いますので、以後、やはり各省庁との連携、事業内容等の調整には十分な配意をお願い申し上げたいと思いますし、それが何より、期待感を持って申請してくる市町村に対する誠意ではないかという気がいたします。

 あわせて、今、渡辺大臣は、押しつけ的な天下りについて大変な御苦心をされておる。きょう直接このことについてはお聞きするつもりはありません。しかしながら、さきの報道でも、大臣は、いかに中央官庁の抵抗が強いものであるか、それはそのお身をもって思い知らされたのではないかと思います。

 そういう意味で、今、実現した特区の概要についてはお聞きをいたしましたが、実は、この構造改革特区、誕生した五年前は、非常に鳴り物入りといいますか、大きな注目を集めたわけであります。しかし、今となっては、これまた五年間延長されるということですが、小粒感だとか、あるいは期待薄だとかいうことが言われているわけですね。

 これについてはいろいろな事情があろうかと思いますが、その事情をうかがい知るためにも、中央官庁の抵抗との関係でいえば、実現した特区、これはこれでいいんです。問題は、申請があったのに実現しなかった特区に一体どういう事情があったか。どんな事例を勉強されたか、どういう問題点があったか。市町村の側からすればどういう期待が裏切られたのか。そこをよく分析される必要があると私は思いますが、大臣、この実現しなかった特区は、実現した九百十件に対して一体どのくらいあったんですか。

○渡辺国務大臣  第十次提案までの数字でございますが、対応不可となったものが二千七百五十五項目ございます。この中には、さらなる提案等によってその後実現した項目も含まれております。全体の大体五割ぐらいになります。次に、現行制度で対応可能ですということで特区に至らなかったものが千九百六十三項目ございます。これが大体、全体の四割弱であります。残りの一割強のものでございますが、特区として対応したものが二百十一項目ございます。それから、特区ではなくて全国的に対応したものが三百七十項目ございます。この中にはその他の支援措置が三項目含まれております。そして、残りの四十一項目は、今後検討するものという位置づけになっております。

 特区として対応した二百十一項目については、今まで十回にわたる提案がなされております。

 第一次の平成十四年十月においては九十三項目ございました。この中には、教育課程の弾力化あるいは株式会社等による農業参入なども含まれております。建設会社がリースホールド方式で農地を借りて農業分野に参入するというようなものも、このときに出ていたかと記憶をいたしております。

 第二次の提案、これは四十七ございまして、かなり有名になりましたどぶろく特区などというものもございます。これはもう一つ二つではなくて、相当広く全国的に有名になったものでございます。株式会社立の学校、病院などの提案もこのときに出てきております。

 第三次の提案は、平成十五年九月でございますが、十九件ございます。公立保育所の給食の外部搬入などの提案がなされております。

 第四次の提案は平成十六年の二月でございます。十七件ございますが、NPO等による福祉有償運送、いわゆる福祉タクシーというものですね、これなどが入っております。

 第五次の提案は平成十六年九月で十二件ございます。刑務所事務の一部民間委託などが入っております。

 第六次は六件、公設民営学校の設置、これはいわゆるチャータースクールとはちょっと違った種類のものでございまして、日本版チャータースクールと言えるかどうかわかりませんが、公設民営学校の設置などが含まれております。

 第七次は八件……(小川(淳)委員「大臣、もう結構です」と呼ぶ)はい、わかりました。

○小川(淳)委員  本当に不幸な事態ですね。私も、こういうことはやはり事前に政府の御担当にしっかり実情をお聞きしてここに臨みたいと思いますし、大臣には要所だけ、本当に大臣としてお述べになる価値判断だけをここで、またそれが得意な方ですから、ぜひそれをお願いすべきだと思います。

 苦渋の思いでお互いここに寄っているわけですが、変な話、私は三人兄弟の長男なんですけれども父親によく言われたんです。兄弟げんかの責任は兄貴にあると言うんですよね。やはり力のある方、強い方。自民党の国対の大先輩から個人的に党派を超えて御教授をいただきました。国会なんというのは野党に花を持たせる場だと。七割野党の言うことを聞いて、野党は骨まで食えないんですから、皮ぐらい、肉ぐらい、野党に食わせてという器量というか度量が昔はあったんじゃないですかね。

 だから、このわずか三十分のお時間をいただきましたが、もっと本当は我々は国民にとって実り多い時間にしなきゃいけないんですよ、ここを。国会の時間をとめられたって国民の時間はとめられないんだ。そういう、やはり、ぜひ閣僚のお一人として、現在の与党の国会運営に対して苦言を、おれもやりにくいぞという苦言をぜひ呈していただくようにお願い申し上げまして、ひとまず質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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